これは母乳不足?母乳を増やしたい時は

本章では、赤ちゃんを出産したけれど、母乳がなかなか出てこなくて焦っている方、母乳はどうやったら増やせるようになるのか、母乳が不足している場合に何をしたらいいのかを知りたい方に向け詳しくお伝えしていきます。

おっぱいは、お産後すぐはまだ出ません。出るようになるために必要なことは?

母乳って、赤ちゃんを産んだらジャーと出るようになると思っていらっしゃる方がいるのですが、違います。赤ちゃんが産まれてすぐは、乳頭からほんの少しじわりと出る程度です。出ないおっぱいを赤ちゃんにたくさん吸ってもらうことで、脳に指令が行き、やっとおっぱいを生産しはじめます。

おっぱいを生産するしくみ

赤ちゃんが吸う

脳に指令が行く

脳から「母乳を作りなさい」と身体に指令が行く

母乳が作られ始める(おっぱいが張る)

母乳が出る

いかがですか?

赤ちゃんが吸う刺激がおっぱいを増やすカギ。赤ちゃんに吸ってもらう時期は早ければ早いほど、回数は多ければ多いほど母乳は作られていくのです。

おっぱいが張るのはだいたい産後3~4日目の事が多いですが、もっとゆっくりな方もいらっしゃいます。産院を退院してから張る人もいれば、産後一ヶ月経ってから張ってくる人もいるほど。いつから張りはじめるかは人によって違うので、入院中におっぱいがあまり出ないからといって焦る必要はありません。が、おっぱいが張った時が母乳生産のエンジンがかかった時。この時期を逃してはいけませんよ!

母乳を増やすのに一番大切な時期とは?

母乳を増やすためには、出産してすぐの赤ちゃんへの授乳と、入院中の赤ちゃんへの授乳、そして産院を退院後1~2週間くらいが一番大切な時期だとつくづく思います。ここで、いかに、母乳のスタートを切れるかが大事です。と、いっても、1週間で完全母乳にならなくてはいけない、という意味ではありません。

母乳育児のスタートというのは、おっぱいを上手に吸わせられるようになるか。赤ちゃんの入院などでおっぱいを吸わせられない場合、そのかわりの方法を教えてもらえるか。母乳を増やすのための方法を教えてもらえるか、を言います。

そして、産院をご退院後は、おっぱいを上手に吸わせられない場合、上手に吸わせられるように練習で来ているか。かわりの方法をいつまで続けるのか。母乳が増えてきているか。これらを確認することが大切です。

退院後、赤ちゃんのお世話で、日にちはあっという間に過ぎていくかもしれません。でも、ご相談は早ければ早いほどいいです。日にちが早ければ早いほど、解決するのもスムーズです。「退院したらできるだけ早く、相談できる助産師さんを見つけてね。」と、産院の助産師さんは指導してくれます。

幸い、杉並区には「子育て応援券ガイドブック」があり、お家に来てくれる助産師を一覧で見ることができるようになっています。できれば産院にご入院中に、助産師への相談の予約を取るといいと思います。

母乳育児は軌道に乗るまでどのくらいかかるのでしょうか?

妊娠すると乳腺は発達し、出産後に母乳を出すための準備がはじまります。にもかかわらず、出産後、病産院を退院時に、おっぱいでうまくいっている方は3割程度といわれています。ですから、母乳育児を軌道に乗せるためには、退院後が大事。

産院を退院時に母乳がまだ軌道に乗っていないとお感じになる方は、できるだけ早く、助産師に相談をしていただきたいです。そうすることで、これから母乳を増やしていくための具体的な方法を知り、実践でき、安心して過ごすことができます。

「飲むこと」「食べること」「身体を調える事」を大事にしましょう!

「授乳回数を増やすなど、努力しているけれどなかなか母乳が増えない…」とお悩みだった方が、実家に帰省されて戻ってこられたとき、とても肌の色もよく、おっぱいにも張りが出てきていたことがありました。

「たくさん休んで、たくさん食べてきました!」

そう、産後の身体を調えることって本当に大事なのです。コレを食べたら母乳が増えるとか、あれを食べたら母乳が出ないとか、そういう話ではありません。また、里帰りをしろと言っているわけでもありません。

「食事を1食しか食べていないときと、3食食べている時ではおっぱいの出が違います」と仰っていました。母乳を出すとお腹が空くはずなのに、産後食事を抜くなんて、と驚いてしまいますが、育児が忙しいと、つい食べるのをおろそかにしてしまうという方は結構いらっしゃるようですね。

母乳って、血液と脂肪分、水分など、すべてお母さんの身体を削って作られています。からだが十分回復して、十分、自分の身体を維持するための栄養と血液がまわって、さらに余力と余剰があって初めて、母乳も十分に作られてくるんですよね。

自分が疲労困憊の飢餓状態なのに、十分に母乳が出せるわけがありません。

だから、産後は赤ちゃんのお世話以外はゆっくり養生しましょうと言われるのです。昔は産後の肥立ちとか言いましたよね。産後の自分の身体を回復・維持するのに精一杯で、余力や余剰がないため母乳の出が悪く苦労されている方も多く見受けられます。

妊娠中からしっかりと身体を調え、健康的な身体作りと食生活を行い、体力をつけておくことが大切ですし、産後は赤ちゃんのお世話だけだって、夜も昼もなく睡眠不足になりがちです。しっかりと休めるよう、家事炊事や休める環境を調えるなど、手配をしておくことが大切ですね。

母乳が出ない、出が悪い。その原因は授乳の回数にあるかもしれません。

母乳のご相談を日々受けていますと、「母乳が出ない」「母乳が出ない気がする」と仰る方の多くが混合栄養で、その場合の原因は、母乳の回数のことがあります。母乳の仕組みを思い出してください。赤ちゃんにたくさん吸ってもらう事、これが母乳を増やすカギだとお伝えしました。

ところが混合栄養の場合、赤ちゃんは一定量しか母乳を飲みません。30㏄おっぱいが出ていたとして、でも赤ちゃんは60㏄欲しいとする。母乳だけで育てようと思ったら、一回の授乳では足りないと泣き、もう一回母乳を飲むでしょう。こうやって何度も母乳を繰り返し与えているうちに、脳に指令が行き、「もっと母乳を作りなさい」と身体に指令が行き、やがて母乳を60㏄生産できるようになります。

ところが混合栄養の場合、30㏄飲んだ時点で赤ちゃんは一回おっぱいを離します。そしてミルクが30㏄与えられるのを待つのです。これでは脳から「もっと作れ」という指令は行きませんから、母乳は増えませんよね。混合栄養で母乳が増えないとお悩みの方は、授乳回数を見直してみてくださいね。

「母乳が溜まらないので、ミルクをあげます」は間違い!?

先日、ご相談者様がこんなことを仰っていました。「おっぱいをあげた後、すぐにまた赤ちゃんが欲しがるときがあるのですが、まだおっぱいが溜まっていないので、ミルクをあげています」

あなたはどう思いますか?

もちろん、「私と赤ちゃんは混合栄養でやろう!」と思っていれば、これで大丈夫です。でも、これでは母乳は増えません。母乳が増えなくても、赤ちゃんは、大きくなるにつれ、欲しがる量も、必要な量も増えていきます。

ということは、母乳が増えない+欲しがる量が増える=ミルクの量を増やすということです。もし、混合栄養でも、母乳を増やしたいとお考えであれば、ちょっと考え方を変えてみてくださいね。

母乳が軌道に乗った後も、赤ちゃんの発育によってまた母乳の分泌を増やす必要が出てくる

赤ちゃんは毎日同じ量の母乳を飲むわけではありません。赤ちゃんは身長も体重も脳みそも、全部がどんどん大きくなっていきますし、活動が盛んになると今までよりもおなかが早く空くようにもなってきます。

たとえば、生後2,3か月頃までは母乳をよく飲み、よく眠っていたのが、4か月になり、昼間、起きる時間が長くなり、「ウン、ウーン」といいながら、寝返りの練習を盛んにやっているようなとき。このように活発に動くようになりますと、やっぱり、今までよりも、おなかが空くようになるのですね。

私たちも、静かに家で過ごした日と、激しく運動した日ではお腹の空き具合が違いますものね。ですから、今までよりも母乳をたくさんほしがるようになったり、夜もよく起きるようになったりします。でも、足りないからと言って焦らないで。

ここでミルクを足してしまいますと、母乳を吸わせる回数や母乳を飲む量は変わらないため、母乳はいつまで経っても増えません。

母乳の仕組みを思い出してください。赤ちゃんが求めれば求めるほど、母乳はたくさん作られます。おしっこやウンチの量、体重の増加さえ順調なら、赤ちゃんが求めるままに母乳をあげてみてください。

おっぱいが張らなくなったのは母乳の出が悪くなったということですか?

生後3ヶ月頃。この時期はちょうど、おっぱいが張らなくなってくる時でもあります。なのでこの時期、「おっぱいが足りていないのでは…」と不安になってしまう方もいらっしゃいます。でも、大丈夫。今までは、赤ちゃんに望む望まれないにかかわらずとにかくたくさん母乳を作っていた「母乳過生産」の時期だったのです。

生後3か月頃には母乳と赤ちゃんとのバランスがとれ、赤ちゃんが飲んだら出てくるしくみに変わってくる頃なので、おっぱいが張らなくなってくることが多いのです。たとえおっぱいが張らなくとも、赤ちゃんに望まれる分だけ吸わせていれば、ちゃんとおっぱいは出てきてくれますからね。

母乳マッサージの効果について

色々な母乳のご相談をお受けする中で、解決方法のひとつとして母乳マッサージをご提供する場合もあります。 母乳マッサージを受けると効果がある方はこんな方です。

  • 母乳を増やしたい方 赤ちゃんが飲み取れず母乳がおっぱいに残ってしまうと、次はそれ以上の量を生産してくれない可能性があります。 残ったおっぱいを絞ったり、乳管(おっぱいの出口)を開通させることで次の母乳の分泌がよくなる効果が期待できます。  
  • 母乳が詰まりやすい方 母乳のマッサージで詰まりを取り除くことができます。 つもりつもった母乳が原因の場合は、一回で取り除くことは難しいため、定期的に母乳のマッサージを受けた方が良い場合もあります。また、合わせて詰まりやすい原因を見つけ、授乳方法の改善なども行うと効果的です。  
  • 卒乳をお考えの方 卒乳の進め方にもよりますが、母乳のリズムが変化することで、母乳がおっぱいに溜まってしまい過度に張ってしまったりする場合があります。 適度な母乳マッサージで張りを改善するとともに、その後の分泌を押さえる効果があります。 しかし、母乳マッサージを受けなくても順調に卒乳がすむよう進めていくこともできますので、卒乳をお考えの方は、進め方や時期のご希望など、一度ご相談されることをおすすめします。  

訪問での母乳マッサージや母乳育児のご相談はご退院してからすぐご利用頂けます

当院の訪問での母乳マッサージや母乳と育児のご相談は、ご自宅で待っていて頂くだけですので、生後1か月にならない赤ちゃんとママにも適しています。

「授乳時間20分で、40㏄しか飲めません!」とご相談を頂き、訪問し、抱き方、ポジションをお教えしました。すると、授乳時間20分で、母乳量は100㏄!赤ちゃんも満足でご機嫌な様子で、私も嬉しくなりました。

このように、お伺いして授乳を拝見することで変わることもよくありますし、母乳マッサージで母乳が飛ぶのを見て自信を持って育児ができるようになることもあります。母乳が足りているのか、母乳を増やしたい場合はどうすればいいのか、不安なことは遠慮なくご相談くださいね。

当院の訪問での母乳マッサージ・母乳と育児に関するご相談のお申し込みはコチラです

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