妊娠中の過ごし方~つわり、食事、運動、仕事~
妊娠したら、何に気をつけて過ごせば良いのですか?
妊娠したら…、何に気をつけて生活したらいいのでしょうか?おなかの赤ちゃんのために最善を尽くして過ごしたい。そう思われている妊婦さんも多いと思います。
たくさんの情報を集め、勉強するのはとても良いことです。ただし、今は情報過多の時代。あれはダメ、これもダメ?など、根拠のない情報も多く出回り、かえって不安になったり、生活が偏ってしまったりすることもあります。
過剰に不安にならず、皆が産んでいるのだから私も大丈夫なはずと、まずは心を落ち着けてくださいね。
まずはつわりを乗り越えて
妊娠が分かってすぐにやってくるのがつわり。逆に、つわりがきたので妊娠が分かった、という方もいらっしゃるかもしれませんね。それだけ心身ともに急激な変化があるのです。
つわりはいつからいつまで?
一般的には、
- つわりがはじまるのは妊娠5~6週から
- 楽になってくるのは12週を過ぎた頃から
- 終わるのは胎盤が完成する15~16頃から
と言われています。
ですが、これはあくまでも全体的な平均。私は自分が妊娠していたとき、つわりが完全にスッキリしたのは19週頃です。
かと思えば、症状がほとんどない方もいらっしゃいます。つわりは、個人差が大きいんですね。
また、お一人目の妊娠の時と、お二人目の妊娠の時ではつわりの重さが違う時もあります。
つわりの時期にしておくべきことは?
つわりの時期は、吐き気がひどくならないよう工夫することが大事です。
空腹を感じると吐き気がひどくなります。起床時などが特にそうですので、枕元にかるくつまめるものを置いておくのも手ですね。飴やゼリーなど、少しずつ食べられるものがあるといいかもしれません。
あまりに満腹でも気持ち悪くなりますので、食事は量を控えめにして回数を多くとるなども良いですね。
栄養バランスが気になるところですが、つわりが終わったらしっかり摂ることにして、今は食べられるものを少量ずつ、と考えてください。
水分はかならず摂ってください。水分が摂取できないと脱水になってしまいよくありません。
こまめな水分補給にはお水やお茶が望ましいですが、(炭酸水がお好きになる方も多いようです)食事や野菜スープやお味噌汁などからも摂れますので、ご自身に合った方法を見つけられると良いですね。
食べられない、お水も飲めない場合は治療が必要です。健診を受けている産院にご相談してくださいね。
仕事はどうしたらいいの?
仕事をしている方が気が紛れて良い、という場合もあれば、とても仕事どころじゃない、という場合もあります。職場の方にご妊娠を伝え、無理せず体を大事にできる方法を話し合ってくださいね。
吐き気はなくても、気分がイライラしたり、落ち込みやすくなることもあります。
つわりの時期の過ごし方はひとそれぞれで大丈夫。無理せずマイペースで、を心がけてくださいね。
二人目の妊娠の場合、上のお子様との関わりについて
はじめての妊娠の時と違い、二人目、三人目の妊娠となりますと、つわりの時期に上のお子様の関わりで悩む方は少なくありません。
妊娠を伝えていなくとも、つわりで具合が悪そうなお母さんの様子を、お子様は敏感に感じとります。不安に感じて甘えたがったり、お母さんの気を引くために悪ふざけをしたりすることもあります。
そんなお子様にお母さんはイライラしがちだったり、子どもを遠ざけたりしがちだったりしますが、子どもには「愛されている」「受け止めてもらえている」という安心感を態度で与えてあげることが必要です。
上のお子様には、妊娠してつわりが起きていることを、優しく正直に語ってあげましょう。お子様は、お母さんが自分へきちんと向き合って話してくれているその内容を、幼いなりにちゃんと理解してくれますよ。
つわりが終わったらするべきことは健康的な生活を送ること
つわりが終わったら、身体も心も比較的安定してきます。
この頃からは、日ごろの生活を見直し、より健康的な生活を送れるよう心がけていくと良いでしょう。具体的には、食事・活動(運動)・休息(睡眠)を見直し、よりバランスよくしていくようにすると良いでしょう。
お腹の中の赤ちゃんにすくすくと育ってほしいと願うなら、まずは自分自身の身体や生活をより健康的にすることを考えましょう。当たり前ですが、赤ちゃんは、お母さんの子宮の中に住み、お母さんとつながる胎盤・臍から酸素と栄養をもらい成長しています。
赤ちゃんがすくすく育つかどうかは、その子宮内の環境に大きく影響を受けるのです。子宮の環境が快適であること、胎盤から十分な酸素と栄養をもらうことが大切です。自分自身の身体や生活を調えていくには、身体の内側を調えること、身体の外側を調えることが大切になります。
身体の内側を調えるためには、食生活と生活習慣を見直し、血管レベル、細胞レベルから健康にしていきます。外側とは、自分自身の身体づくりのことです。赤ちゃんの家である子宮が快適な住み心地となるかどうかは妊婦さんご自身の身体作りにかかっています。
妊娠中の食事について
バランスが大切
食生活で気をつけてほしいのは何よりもバランスのとれた食事。
ひとことで言ってしまえば簡単ですが、実践するのは意外と難しいものです。
厚生労働省から出されている妊産婦のための食事バランスガイドを参考に、いつもの食生活を見直してみると良いでしょう。
妊婦の食事で気をつけるべき事
妊娠中の食事で気をつけておくべき事として
- 食中毒を予防する
- 貧血を予防する
- 妊娠高血圧症候群を予防する
- 肥満(体重の増えすぎ)を予防する
- 便秘を予防する
- カルシウムを上手に摂る
これらに気をつけて食生活を見直していくと良いと思います。
妊娠前から大切にしてほしい貧血予防、妊娠中、そして産後、授乳中も
妊娠前から特に大事にしてほしいのは貧血予防です。妊娠中おこる貧血のほとんどの原因は鉄欠乏によるものです。妊娠中はからだを流れる血液の量が増えるのに、赤血球はそれほど増えないため、相対的に血液が薄くなることに加え、胎児が自分の血液をつくるために、胎盤を通して母体から鉄分を吸収するので、妊婦さんは鉄欠乏性貧血になりやすいのです。
妊娠中に貧血がひどくなると、出産の時の陣痛が弱まって長引いたり、出血が多くなったりする可能性が高まります。また、赤ちゃんにも影響を及ぼす可能性があり、早産や低出生体重児のリスクも高まります。生まれた後も、胎児の頃に十分な鉄を蓄えられなかった場合は生後半年から1歳ころに貧血を発症する場合もあります。出産後も十分に鉄分を意識して摂取してほしいのはそのためです。
対策としては基本は食事から鉄分を十分に補うことです。鉄分は身体に必須の栄養素であるにもかかわらず、「食べ溜め」はできません。鉄欠乏の改善にもかなりの時間を要します。ですから妊娠する前から十分な貧血予防を行い、妊娠中、産後も十分な鉄分の摂取が必要になるんですね。
妊娠中に鉄欠乏性貧血と診断された場合は鉄剤を処方されますが、吐き気を催し受け付けなかったり、便が硬くなったり、便が黒く重くなったりすることも多いので、もちろん処方されたものは内服してほしいですが、できるだけ内服せずとも貧血とならないように注意していきたいですね
活動(運動)について
妊娠中も適度な運動は必要です。むしろ、出産、育児に向けて積極的に体力づくりを行うと良いでしょう。
「妊婦さんは安静第一」と、運動をする習慣がなかった時代もありますが、今は、妊婦さんの健康のためにも、適度な運動が必要と考えられるようになっています。
つわりが終わって安定期に入ったら、医師の診察を受けて問題なければ、軽い運動をはじめていってください。
妊娠中には適していない運動もありますので、自己判断で行わず医師や助産師に相談してくださいね。
最近は産院やフィットネスクラブに、マタニティ用の運動プログラムがあるところも増えてきました。マタニティ用のプログラムは、普通の大人の運動プログラムよりも優しく、妊娠中に適した運動になっています。
今まで運動習慣がなかった方には、このようなマタニティ用のプログラムから始めてみることをお勧めします。
ぜひ、適度な運動を取り入れ、健康的な妊娠生活を送ってくださいね。
妊娠中の腰痛改善・むくみ改善法
妊娠中の腰痛改善・むくみ改善はこちらを参照ください
妊娠中から準備しておいてほしい赤ちゃんのお世話のイメージ、練習、おっぱいケア
妊娠中、ご自身の身体の変化やお仕事の調整など、日々忙しいと思いますが、忙しい中でも、出産と赤ちゃんの育児について少しずつ準備とイメージをつけていきましょう。妊娠中から準備しておいてほしいこととしては、
赤ちゃんの育児に必要な物品の準備
赤ちゃんの育児に必要な環境の準備
赤ちゃんの育児の練習
赤ちゃんの育児のイメージ
おっぱいの練習
おっぱいのケア
出産、育児のための身体づくり
育児用品、育児環境については、雑誌やネット情報を参考に少しずつやっておられるかもしれませんね。次に大切なのは、赤ちゃんの育児の練習とイメージづくりです。練習しておくこと、イメージをつけておくことで、出産後の育児がスムーズになります。
また、おっぱいも、赤ちゃんが産まれてすぐからスタートします。妊娠中から準備して、赤ちゃんへスムーズにおっぱいをあげられるようにしていきましょう!当院では、妊娠中からできる、「出産、育児、おっぱい練習」のためのレッスンをご用意しています。
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まとめ
いかがでしたか?妊娠すると、つわりがやってきて、ご自身の心と身体が落ち着いてくるまでに少し時間がかかるかもしれません。まずはつわりを乗り越えて、落ち着いてきた頃から、少しずつ、出産と赤ちゃんとの生活に向け準備をしていきましょう。
かわいい赤ちゃんをイメージし、出産と育児を待ちわび、楽しみながら準備できると良いですね。
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